つい軽視されてしまう投手のフィールディング。
しかしバント処理などの重要な局面で必要になり、些細なミスで勝負を大きく左右してしまう可能性もある。
そんなフィールディング、特にバント処理について、GG賞の受賞歴のある4人のレジェンド投手たち(マエケン、涌井、浅尾、上原)が解説してくれていました。
参照:【三井ゴールデン・グラブ賞SP】レジェンド投手による神業解体!! マエケン&涌井&上原 驚愕“浅尾の最速フィールディング”とは!?
バント処理の「上手い投手」がやっていること
目次
1) 最初の1歩の目的は「捕球」じゃなく「次の送球」
この会話の芯はここです。
投手は捕って終わりじゃなく、二塁(あるいは一塁)へ正確に投げるまでがセット。
- 右から入る派(浅尾型)
“ボールの右側に入る”=捕ってから右足で回って送球に移るための準備。
捕球時点で体が開きすぎないので、切り返しが速い。 - 正面派(前田・上原・涌井寄り)
正面に出ておけば、打球がどちらに転んでも対応できる。
特に人工芝などで「変な引っかかり」があると、横から入るより正面が安定。
要するに、“どこから捕るか”は“どこへ投げるか”から逆算してる。
2) 打球の強さで「入り方」を変えるのが一流
同じバントでも、
- 強い(転がる)
- 弱い(止まりそう)
で最適解が変わる、という話が繰り返し出てました。 - 強いバント:横から入って勢いを殺さず送球へ(“迎えに行く”)
- 弱いバント:正面に入って捕→投のロスを最小化(遠回りしない)
ここを“固定フォーム”でやらず、瞬間判断で切り替えるのが上手さ。
3) グラブか素手かは「球場条件」で変える(特に天然芝)
前田の話が具体的で、
- 天然芝(長い芝)だとイレギュラーや“球が沈む”が起きて、グラブで雑にいくと危険
→ 素手の方が確実なケースがある
これは「捕球面が小さい方がボールの跳ねに対応しやすい」という合理性です(特に最後に減速してコロコロ変化する球)。
4) 三塁送球は「回転」より「視線」を先に作る
二塁走者ありの処理で出た重要ポイント。
- 回りながら三塁へ投げると最後に手で調整することになってブレる
- だから 顔(視線)を先に三塁へ向けて、投げ先を確定→最後に腕を出す
これは要するに、
「体が回るのに合わせて目を探す」のではなく「目で決めたところに体を合わせる」。
5) 右足軸(踏ん張り)が全員の共通項
宮本のまとめに近いですが、全員の動きの土台がこれ。
- 捕球で姿勢が崩れると、送球は必ず乱れる
- 右足を“ガチっと固める”ことで、
- 回転の軸がブレない
- ステップ有無にかかわらずリリースが安定する
上原の「踏まない」「変則リリースも使う」は、軸が強いからできる応用ですね。
6) “バントさせない/ミスさせる投球”も処理技術の一部(涌井)
涌井が言ってるのは守備じゃなく投球に見えるけど、実は守備と直結してます。
- 高めインコースでやりにくくする
- ハーフライナーや強い打球(処理しやすい打球)を誘う
- そもそもバントを成功させない
つまり、守備の難易度を投球で下げる。これも“バント処理が上手い投手”の重要な要素です。
