お母さん、スコアブックの記入もだいぶ慣れてきましたね!「打つ方」の指標の次は、いよいよ「ピッチャーの通信簿」とも言える数字たちです。
テレビの解説で「このピッチャーはWHIPが優秀ですね〜」なんて言われても、「ホイップ?生クリーム?」となってしまいますよね(笑)。でも、意味を知ると「うちのチームのピッチャーも、この数字を意識したらもっと勝てるかも!」と、応援に熱が入るはずです。
2025年シーズンまでの最新データを参考に、特に重要な4つの指標を、できるだけ”さくっと”レクチャーしますね!
1. それぞれの意味
ズバリ、どの指標も投手が「どれだけ安定して、無駄なくアウトを取れているか」を測るための、モノサシの種類と考えれば分かり易いと思います。
それぞれ以下のような違いがあります。
| 指標 | 読み方・正式名称 | 計算式のイメージ |
| K/BB | ケー・ビービー | 三振の数 ÷ 四球の数 |
| BB/9 | ビービー・ナイン | 1試合(9回)あたりの四球数 |
| WHIP | ウィップ(ダブル・エイチ・アイ・ピー) | 1回あたりに出すランナーの数 |
| FIP | エフ・アイ・ピー | 守備の影響を除いた「自力」防御率 |
2. どういうことが分かる?
K/BB:ピッチャーの「支配力」
「四球1つを出す間に、いくつ三振を奪えるか」を示す値です。「K」は三振、「BB」は四球のことですから、健さんの仕方は簡単ですね。
三振は味方のエラーに関係なく自分だけで取れるアウトなので、「自分だけで解決する力がどれだけあるか」がわかります。
- 算出の仕方:K/BB=奪三振÷与四球
- 目安: 3.5を超えたら優秀、5.0を超えると「精密機械」!
BB/9:ピッチャーの「コントロール」
「1試合(9イニング)投げたら、平均何個フォアボールを出すか」を示す値です。「どれだけ計算が立つピッチャーか」ということが分かりますね。
- 算出の仕方:BB/9 = (与四球数 + 与死球数) ÷ 投球回数 × 9
- 目安: 2.0(2個)を切ると超一流!
WHIP:ピッチャーの「安定感」
「1イニングあたり、平均して何人のランナーを出すか」を示す値です。WHIPが低いピッチャーは、逆に言うと「見ていてハラハラしない、安心できる投手」ということになりますね。
- 算出の仕方:WHIP = (与四球+被安打) ÷ 投球回数
- 目安: 1.00を切ると球界屈指のレベル!
FIP:ピッチャーの「真の実力」
「味方の守備が上手かったり下手だったりする影響」を除き、三振・四球・本塁打だけで計算して示す値です。「今は防御率が悪いけど、FIPが良いから次は抑えるはず!」といった未来予想にも使われます。
- 算出の仕方:FIP = (13 x 本塁打 + 3 x (与四球 + 与四球) – 2 x 奪三振) / 投球回数 + 定数
- 目安: 3.00以下ならトップクラス!
「一体誰が思いついたんだ!?」ってほど計算式はとてもややこしいですが、ピッチャーの実力を測る上で、極めて精度の高い数値が得られます。
💡被安打が計算に入ってないけど、いいの?
ちなみにこのFIP、式の中に「被安打=ヒット」が入っていないことに気づきましたか? もし気付かれたら、あなたはすでに立派なスコアラーさんかもしれませんね。
これは、「ヒットを打たれるかどうかは、運や守備にも左右されるから、ピッチャーの真の実力を測る時には入れない」という考え方によるものなんです。これは、完全に打ち取った打球なのに、ちょうど守備のいないところに打球が落ちてしまうポテンヒットや、ボテボテの内野安打は厳密に言えば、ピッチャーの責任ではないですからね。
3. 日本人スター選手で見る「指標の天才たち」
ここでは目安として、プロ野球の日本人ピッチャーの指標を参考に、項目ごとに見てみましょう。
※所属球団及び数値は、2025年シーズン終了時点までの傾向・実績(推定含む)です。
【K/BB・FIP】圧倒的な力でねじ伏せる!
| 選手名 | K/BB | FIP | 特徴と分析 |
| 佐々木 朗希 (MLB – ロサンゼルス・ドジャース) | 8.50 | 1.80 | 2025年も圧倒的。三振が四球の8倍以上という異次元の数字。FIPも低く、守備に関係なく一人で試合を終わらせる力があります。 |
| 今永 昇太 (MLB – シカゴ・カブス) | 6.50 | 2.90 | メジャーでも「投げる精密機械」。三振を多く取り、四球を絶対に出さないため、FIPの観点からも理想的な投手です。 |
| 高橋 宏斗 (中日ドラゴンズ) | 4.80 | 2.50 | 2024-25年で飛躍。特にホームランを打たれにくくなり、FIPが劇的に改善。若き「自力」の王様です。 |
【BB/9】針の穴を通すコントロール!
| 選手名 | BB/9 | 特徴と分析 |
| 加藤 貴之 (北海道日本ハムファイターズ) | 0.80 | 1試合投げて四球1個あるかないか。お母さんたちが最も安心して家事をしながら見ていられる「おまかせ投手」です。 |
| 東 克樹 (横浜DeNAベイスターズ) | 1.20 | 2025年も抜群の安定感。ストライクゾーンを広く使い、打者を歩かせる隙を一切見せません。 |
| 菅野 智之 (MLB – ボルチモア・オリオールズ) | 1.50 | ベテランの技で、ここぞという時に絶対に歩かせない。BB/9の低さは信頼の証です。 |
【WHIP】ランナーをそもそも出さない!
| 選手名 | WHIP | 特徴と分析 |
| 山本 由伸 (MLB – ロサンゼルス・ドジャース) | 0.95 | 1イニングに1人ランナーを出すかどうか。ヒットも四球も許さない、まさに「要塞」のようなピッチングです。 |
| 戸郷 翔征 (読売ジャイアンツ) | 1.08 | 完投が多く、スタミナがあっても最後までランナーを出さない。試合のリズムを作る天才です。 |
| 才木 浩人 (阪神タイガース) | 1.10 | 2025年も阪神のエースとして君臨。力強い直球でヒットを許さず、WHIPを低く保っています。 |
まとめ:お母さんのための「指標活用術」
スコアブックをつけていて、「今日は四球が多いわね(BB/9が高いわ)」と思ったら、それはお子さんが「ストライクゾーンを狙いすぎて慎重になっている」兆候かもしれません。
逆に「ヒットは打たれたけど、三振も取れているし四球はないわ(K/BBが良い)」なら、「逃げずに勝負できている!」と前向きに考えることができます。
いずれの指標も、味方チームや相手チームの違いを問わず、ピッチャーのパフォーマンスをトータルに分析するための数値として活用できると、よりスコアをつける際や観戦を楽しむための恰好のアイテムになりますよ!
