「守備ならイチローより上」とも言われた新庄剛志が、自らその守備論について動画で解説しています。
今回は第2回、「捕球」についての内容を要約していきます。
新庄は「捕球から送球まで一連の動作」として考えているので、本来なら送球もセットでまとめたいところですが、
内容が長くなるので今回は「捕球」のみを対象とします。
参照:新庄剛志が世界一の外野守備を魅せる!誰も真似できない…
参照:遠投130m超…新庄剛志の爆肩!座ったままエグい球投げてきた。
①打球を追うときの目線と体の使い方(“捕りやすくする”ための動き)
外野の難しい打球はたいてい、全力で追いかけながら捕るフライやライナー。
ここで新庄が一番大事にしているのは、
なるべくボールから目を切らずに追うこと
一般的には
「一度ボールから目を切って、走る方向に顔を向けた方が速い」と教える指導者が多いですが、
- ボールを見続けた方が、余計な力みが抜けて走りやすい
- 視界があまり揺れないので、最後の捕球の瞬間で距離感を合わせやすい
- 上空の風で打球の軌道が変化しても対応しやすい
という理由で、新庄はあえて見たまま走る派。
また、走り方そのものも捕球のために工夫していて、
- 足は後ろに大きく蹴らず、「真下にトン→すぐ前に回す」イメージ
- 上半身は力まず、腕振りはコンパクトにして視界を揺らさない
といった、“スプリンター寄り”の走り方を外野にも持ち込んでいます。
②フライの捕球:投げる側で取る
フライそのものをどう捕るかについては、
「利き腕側で捕る」という新庄特有のこだわりが出てきます。
通常の教え
- 右投げの外野手 → 体の左側(グラブ側)でフライを捕る
新庄の考え
- 右投げなら、あえて右側(投げる側)で捕る
理由はシンプルで、
- 体の左側で捕ると、
→ いったんボールを右手側に“運ぶ”必要があり、
→ そのぶん捕球から次の動作まで時間がかかる - 最初から投げる側で捕っておけば、
→ 捕った瞬間に右手でボールをつかめる
→ その場面がたとえタッチアップでなくても、捕球後の動き出しがスムーズ
という流れです。
③ゴロ捕球:足の出し方と体の向き
ゴロに対しても、新庄は捕る形を決めていると解説しています。
一般的によくある形
- グラブ側の足を引き、体の正面でゴロを受けにいく
新庄流
- グラブ側の足を前に出して捕る
- その時点で、すでに半身で“反転し終わった”形をつくっている
この形にしておくと、
- 低いライナー気味のゴロも、
→ 足を前に出した状態でしっかりとボールを迎えにいける - 捕った瞬間に、体の向きを変えずに次の動作に入れる
つまり、
「どちらの足が前にあるか」まで含めて“捕球フォーム”と定義しているイメージです。
また次回の記事でも紹介しますが、次の送球がコントロール重視かスピード重視かによって捕球後の右足のステップのしかたが変わります。
コントロール重視なら左足の前に持っていき最速で送球動作へ、スピード重視なら左足の後ろに持っていくことで送球に体の捻りの力をボールに伝えることが可能です。
④捕球直前の“ジャンプキャッチ”の意味
新庄と言えば、ジャンプしながらフライを捕るシーンが有名ですが、
本人も、そして別の解説者もそれを
「ただのパフォーマンスではなく、ちゃんと理にかなった技術」
と説明しています。
ポイントはここです:
- 走りながらだと、ボールが揺れて見える
- 全力疾走中は、足の着地の振動や上半身のブレが目に伝わりやすい
- キャッチ寸前ほどボールのブレが大きく感じられる
- 軽くジャンプして、落下中に捕る
- 捕球の直前でふわっとジャンプする
- 空中から着地に向かう途中、自分も“落ちている”状態でボールを迎える
- ボールも上から下へ、守備側の体も上から下へ動くので、
→ 相対的にボールのブレが少なくなり、芯で捉えやすくなる
- 着地時に次の送球を意識する
- 左足が前、右足が後ろになるように着地する
- →次の送球動作へとスムーズに移行できる
この“ジャンプキャッチ”は、
「最後の瞬間にボールをはっきり見るためのテクニック」として位置づけられています。
新庄の守備論についての他の記事を読みたい方はこちらから↓
【世界一の外野守備論】新庄直伝「守備の心得」を解説① 〜捕球までの準備編〜
【世界一の外野守備論】新庄直伝「守備の心得」を解説③ 〜送球編〜
