「守備ならイチローより上」とも言われた新庄剛志が、自らその守備論について動画で解説しています。
今回は第3回、「送球」についての内容を要約していきます。
新庄は「捕球から送球まで一連の動作」として考えているので、前回の「捕球編」と内容が少し被る部分もあります。
参照:新庄剛志が世界一の外野守備を魅せる!誰も真似できない…
参照:遠投130m超…新庄剛志の爆肩!座ったままエグい球投げてきた。
①40mを速く低く正確に投げる
まず前提として「外野手に求められる送球はせいぜい70m前後」ということを確認する必要があります。
新庄は小中高校生からの「遠投の飛距離を伸ばすコツは?」という質問に対して、
「100m投げる必要ない」
と答えています。
外野からホームまで65〜70m、カットマンが間に入れば40mの距離なので、
その距離をいかに速く低く正確に投げられるかが重要と話しています。
②力強い送球をするために
40mあるいは70mの距離を速く低く正確に投げるために必要な要素として、大きく分けて2つのポイントを説明しています。
- 「捕る→投げる」のリズムで力を抜く
捕ってから投げるまで(特に腕を後ろに上げるとき)に余計な動作を加えて力が入ると、肝心なリリース時に力が緩んでしまう。
「捕る」と「投げる」をまとめて一連の流れとしてリズムを作り、スムーズに移り変わることで、
余計な力が入らずにリリース時にうまく力が伝えやすい。 - 「リリースから20cm先で手首を強く使う」
つまりボールを前の方でリリースするイメージで、その瞬間に手首を強く利かせて回転をかける。
これによって低くて強い送球を実現している。
座って足を使わず上半身(手首)だけでキャッチボールを行い、手首を使う感覚を身につけていく練習方法もある。
また新庄は、
「3m前にピンポン玉を投げるイメージ」
とも説明しています。
つまり、それだけ低い弾道と強いスナップを意識するのが重要ということです。
③ノーバウンドでホームへ投げる理由
前述のように速くて低い送球なのは前提としつつ、
外野からホームへ返球するときにはワンバウンドよりもノーバウンドが良いこともあると説明されています。
一般的な見解として、
- バウンド時に減速するためノーバウンドのほうがホームに届くまでが短い
と言われています。
ワンバウンドの方が正確性は増しますが、素早さで勝負するならノーバウンドということです。
しかし新庄はそれに加えて、
- ワンバウンドで投げると、バッターが打った後に置いたバットに送球が当たる可能性があるから
としています。
その可能性を避けるためにあえてノーバウンドで投げるようにしていました。
④捕球から送球への最速動作
ボールを捕球してから送球にかけての動作についていくつか紹介しています。
その中でも最速は、
「走りながらそのまま投げる」ような動き。
またこれを新庄は、
「ショートが前の打球を捕ってホームへ投げる時の動き」
と説明しています。
ただしこの動きには「背筋が必要」。
通常、「捕る→後ろ足に体重を乗せて投げる準備(テイクバック)→投げる」となるところを省略して「捕る→投げる」になるため、それを補えるだけの背筋が必要になります。
⑤捕球から送球への足の運び方(次点で速い動き)
背筋を使った最速動作が難しい状況では、足の運び方を意識するように説明されています。
通常、外野手は勢いよく投げようとして捕球後に5歩くらいかけて送球動作に移ります。
新庄流では3歩。
「捕る(左足が前)→投げる準備(ここで右足を1歩だけ)→投げる」という流れ。
ここに無駄な歩数を費やさないのが重要。
またこの時の右足の動きにもパターンがあります。
- コントロール重視
右足を左足の前に運ぶことで必要以上に体を捻らず、送球したい方向を長く向く。 - 一か八か
際どい判定になりそうな時は右足を左足の後ろへ運び、体の捻りを生み出す。
これによってさらに力強い送球をすることができる。
新庄の守備論についての他の記事を読みたい方はこちらから↓
【世界一の外野守備論】新庄直伝「守備の心得」を解説① 〜捕球までの準備編〜
【世界一の外野守備論】新庄直伝「守備の心得」を解説② 〜捕球編〜
