【世界一の外野守備論】新庄直伝「守備の心得」を解説① 〜捕球までの準備編〜

「守備ならイチローより上」とも言われた新庄剛志が、自らその守備論について動画で解説しています。

今回はその中でも「捕球までの準備」についての内容を要約していきます。

参照:新庄剛志が世界一の外野守備を魅せる!誰も真似できない…

目次

① グラブへの“こだわり”と準備

新庄がいちばん最初に話すのが、「グラブは絶対に手から抜けない状態にしておく」ということです。
守っていて一番イヤなのは、ここぞという打球でグラブがズレたり、指先の感覚が変わってしまうこと。そこで彼は、

  • インナー手袋をはめる
  • その表面に松ヤニ系の粘着をつける
  • その上からグラブをギュッとはめる

という“固定”をしていました。こうすると、グラブと手の一体感が強くなり、

  • 指先の感覚が毎回同じになる
  • ダイビングキャッチやフェンス際でも、グラブが抜ける不安がない

ので、思い切ったプレーがしやすくなります。

さらに新庄は、グラブの中で「どこにボールを収めるか」も決めていました。
ざっくり言えば、

  • 強いライナーを確実に止めたいときの位置
  • 送球まで最短でいきたいときの位置
  • ダイビングやジャンプキャッチのときにボールを逃したくない位置

といった感じで、自分なりの“ポケット”をイメージしておき、キャッチボールやノックの時点からそこにボールを収める練習を繰り返しています。

ポイント
試合でいきなりファインプレーは出ないので、

  • 「グラブが手から抜けない工夫をする」
  • 「どこで捕ると一番気持ちいいか、毎回そこに入れる練習をする」

この2つだけでも真似すると、守備の安心感がかなり変わります。

② 走り方・スタートの切り方

新庄が外野で口酸っぱく言っているのが、「力まないで走る」「止まった状態からスタートしない」の2つです。

力まない走り方

外野の難しい打球って、だいたい「全力で追いかけながらキャッチする」場面ですよね。ここで腕を振り回して力んでしまうと、

  • 視界が揺れてボールがよく見えない
  • 一歩一歩の接地が重くなって、逆にスピードが落ちる

という悪循環になります。

新庄は、

  • 足は「後ろに蹴る」のではなく、真下にトンと押してすぐ前に回す
  • 上半身はできるだけリラックスさせて、腕振りはコンパクトに

という、スプリンターに近いイメージで走っています。
こうすると、スピードを保ったままでも呼吸に余裕が出て、最後のキャッチ動作に集中しやすいです。

スタートを“歩きながら”切る

もう一つ大事なのが、投球の瞬間の構え。
多くの外野手は「止まって半身で構える → 打球が飛んでから一歩目」を踏みますが、新庄は

  • ピッチャーの投球動作に合わせて、ごくゆっくり歩きながらポジションをズラす
  • 打球がバットに当たる瞬間には、すでに足が動いている状態を作る

という“ウォーキングスタート”にしています。

止まった姿勢からダッシュするより、歩きながら方向を切り替えた方が、トップスピードに乗るまでが速い。
つまり、「準備段階で既に動いているかどうか」が、一歩目の速さを決めているわけです。

③ 外野3人のポジショニングと距離感

新庄が「ここだけは絶対に意識してほしい」と言うのが、外野3人の距離感です。

ロープで結ばれているイメージ

打者やカウントによって、守備位置を前後・左右に動かすのはもちろんですが

  • 1人だけが大きく動いて、両隣との距離がバラバラになる

のが最悪だと強調します。

理想は、

  • 3人がロープで結ばれているように、同じ方向に、同じだけ平行移動する
  • 3人の間隔は常に一定に近い状態をキープする

というイメージです。

こうしておくと、

  • 左中間・右中間に極端な“ポッカリ空いたゾーン”ができにくい
  • 打球が上がった瞬間に「これは自分のボール」と判断しやすい

ので、お見合いも減るし、誰がどこまで追うかの判断も速くなります。

2ストライクでは詰まったファールフライを意識

ボールカウントが2ストライクになったら、外野手は3人のロープを保ったまま思い切って打者の逆方向へシフトします。

なぜなら、

  • 打者は追い込まれると三振を恐れて追っつけて打ちにいく
  • 詰まって逆方向へファールが飛びやすくなる

のが理由だそうです。

このように極端な引っ張りを捨てた思いきったシフトをすることで、詰まったファールフライを捕球してアウトを稼ぎます。
これは捕球した選手のみならず外野手全体でのファインプレイと言えます。

チームで共有しておきたいこと

これを試合で機能させるには、

  • ベンチからの「◯番打者はライト寄り」「引っ張りシフト」などの指示に対して
  • 誰か1人だけじゃなく、3人全員が自分の立ち位置と間隔を意識して動く

という共通認識が必要です。

練習で、

  • 「センターが2歩レフト寄りに動いたら、ライトは1歩だけ寄る」
  • 「前進守備のときは3人とも同じ歩数で前に出る」

などの約束事を決めてやるだけでも、外野の守備力はかなり上がります。

新庄の守備論についての他の記事を読みたい方はこちらから↓

【世界一の外野守備論】新庄直伝「守備の心得」を解説② 〜捕球編〜
【世界一の外野守備論】新庄直伝「守備の心得」を解説③ 〜送球編〜

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