【徹底解説】打たせて取る、を極める ― 西武ライオンズ・髙橋光成(こうな)“スプリット主義”の真価と来期メジャーの展望

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2025年の総括

  • 今季は24先発、8勝9敗、防御率3.04、148回、88奪三振、与四球41、被本塁打10、WHIP1.23。派手な奪三振型ではないが、失点の芽を摘む運びでゲームを作り続けた。特に夏場以降は、要所のゴロ誘発と球速維持が安定——最速157km/hを計測する登板もあり、球威の回復を裏付けた。
  • チーム全体では今井達也、隅田知一郎と並ぶ先発三本柱の一角。投球回はチーム3位の148回とローテの“イニング・イーター”として機能し、低迷気味の打線事情の中で「負けない先発」の役回りをまっとうした。西武はパ5位でシーズンを終えたが、その中でのQS率62.5%は安定感の指標。

投球分析:何が良かったか/注目点

  • 軸はスプリッター×スライダーの二枚刃。直球の空振り率は突出しない一方、スプリット(高いゴロ率)とスライダーでストライク・ゾーンを上下左右に拡げ、カウント不利からでも逃げずに勝負。「直球は見せ球、変化球が実戦兵器」の配球が持ち味。
  • 球速の持続:試合後半にかけてファストボールの球速が上がる傾向。実際、好不調の波が話題になった8月下旬の登板でも後半は154km/hを連発し修正力を示した。
  • 被本塁打の抑制能力(今季10本):ゾーン下部の使い方が巧みで、一発で崩れにくい。ゴロ傾向の強いスプリット運用が有効だった。

来季へ:活かせる点/克服すべき課題/見込み

活かせる点

  1. ゴロ量産の組み立て(スプリットの高いGB%)でMLB球場でも被弾を抑える投球プランを有する。
  2. 球威の持続と完投志向のメンタリティ——試合後半にギアを上げられる体力。

課題

  • 立ち上がりの不安定さと“波”の平準化 – 今季も「良い時と悪い時の差」を指摘された。初回~中盤の直球割合・球位のムラを抑えたい。
  • 奪三振能力の底上げ – MLBの打者相手だと、2ストライクからの決め球精度(スプリット/スライダーの見せ方)をもう一段階高めたい。

来季の活躍見込み

  • MLB移籍の場合は先発4~5番手相当/年間140~160回、平均~平均やや上のRun Preventionが現実的ライン。NPBでの継続なら再び二桁勝利圏内。いずれも「試合を壊さない先発」像は堅い。

ポスティング/移籍先の展望(2025年11月10日現在)

西武は今オフのポスティング容認を正式発表。MLBTRも「今冬ポスティング」と報道しており、8月時点の「今冬ポスティング見込み」報道から一歩前進。シーズン中はMLB7球団が視察するなど注目度は継続。

有望な移籍先(※AL = アメリカン・リーグ、NL = ナショナル・リーグ)

  • シアトル・マリナーズ – AL西地区:広いT-Mobile Park強力守備・投手育成(スプリット強化の土壌)が適合。地元メディアでもオフの話題に挙がる存在。
  • セントルイス・カージナルス – NL中地区:先発のイニング確保が至上命題。ゴロ型のRun Preventionを重視する編成と相性。
  • トロント・ブルージェイズ – AL東地区:同一地区の他チーム強力打線相手に被本塁打抑制型の右腕を探す必然。ローテ下位の安定化要員として合理的。
    • レンジャーズ(TEX)/エンゼルス(LAA)/アスレチックス(ATH):視察が報じられたクラブ群。レンジャーズはタイトル防衛へ層の厚み、エンゼルスは先発枚数不足の慢性課題、アスレチックスは低コストの先発補充ニーズ。※視察自体は報道ベース。

2025年:衝撃の5登板

  1. 4月29日 vs 楽天(○7-1)/ベルーナドーム
     今季初勝利。テンポ良くゾーンを攻め、チームに連勝の流れ。
  2. 7月10日 vs 楽天(○5-1)/ベルーナドーム
     7回1失点7K。スライダー主体でカウントを先行、終盤にギアUP。
  3. 8月22日 @ ロッテ(○3-0)/ZOZOマリン
     8回4安打無失点。海風の中でゴロ打たせの妙、ポスティング報道目前の快投。
  4. 9月12日 @ 日本ハム(○7-3)/エスコンF
     9回途中3失点で今季7勝目。広い札幌圏の新球場でもスプリットが冴え渡った。
  5. 9月19日 @ 楽天(○4-1)/楽天モバイルパーク
     6回1失点の好投で8勝目。敵地での試合運びに成長が見えた。

参照:【高橋光成投手が今季7勝目!セデーニョ選手に本塁打も飛び出す!】埼玉西武ライオンズVS北海道日本ハムファイターズ戦ハイライト【2025/9/12】

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