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2025年の成績と注目点
- シーズン成績:53試合 52回2/3、1勝0敗46S、防御率1.54、WHIP0.97、奪三振72(K/9=12.30)。被打率.213、最速159km/h。ホーム1.82・ビジター1.17、防御率でも盤石。
- セ・リーグ最多セーブ“46“を巨人・マルティネスと分け合う形で同時受賞。3位は阪神・岩崎優の”31″で、二人が完全に抜けた存在に。
- 球種別ではフォークの空振り率20.1%、速球も被打率.222と強力。特に、フルカウントの場面でも被安打0(26打数0安打)という勝負強さが際立った。
- シーズン終盤には日本人投手最長となる「27イニング連続奪三振」も樹立。1点を守る局面で三振という“最短距離のアウト”を積み上げた。
“ねじ伏せる投球術”の核心
- 初球〜追い込むまで:初球から150後半の真っすぐでストライク先行→見せ球高め→フォークで落とす二段構え。ゾーン内で見逃しを取れる速球の**見逃し率18.2%**が効いて、打者を完全に受け身にさせた。
- ピンチ対応:ビジター防御率1.17、ナイター1.41。敵地・夜の締めに強く、球威維持とフォークの縦変化が最後まで落ちない。3-1、3-2のカウントでも被安打0で、四球を恐れず勝負できたのが特徴。
- 打者別アプローチ:右には外高め速球→落差フォーク、左には内寄り速球で目線を上げてからボトムに落とす配球。フォークの被本塁打0も、落ち際の完成度の証左。
今季飛躍の理由とチームへの波及効果
- 理由3選:①与四球わずか11、与死球1——無駄な走者を出さない ②速球/フォークの二択の精度が上がり、読み勝負で優位 ③疲労の出やすい終盤でも球速維持(最速159km/h)。
- チームへの影響:中日の最終成績は63勝78敗2分で4位、チーム防御率2.97。攻撃力が伸び悩む中で、1点差ゲームを拾う“最後の盾”として勝ち星を確定させる役割を担った。
セーブ王レース:最大のライバルとの対比
- 最大のライバル:読売ジャイアンツのマルティネスと最終的に46セーブで並び、両者でタイトルを分けう。
- 差(松山が“上回った”ポイント)
- 安定度:9月6日までセーブ機会“39連続成功”。失敗ゼロの粘りは、レースを主導する原動力に。
- 三振依存の許容:連続奪三振が示す通り、打球に委ねない終盤の設計で被安打を減らす。
- 敵地耐性:ビジターゲームの方が成績が向上(1.17)。接戦の敵地締めでの強さが年間積み上げを押し上げた。
※タイトルは“同数受賞”。巨人・マルティネスも9月30日の回またぎで46Sに到達。最後までし烈な争いを繰り広げた。
来季(2026)に向けて:活かせる点と課題、活躍予測
- 活かせる点:
- フォークの空振り精度(空振り率20%超)とフルカウント無被安打の勝負強さはそのまま武器。
- 四球抑制と球速維持のフィジカル管理。シーズン終盤でも上限159km/hを計測。
- 課題:
- 被安打の“連打化”リスク(9月6日の5連打で痛恨の逆転)への対策――配球の“第三解”(たとえばカット気味の速球や見せスラなど)を少量混ぜ、的を絞らせない投球を駆使できるか。
- 本拠地(バンテリン)での被打率・走者許容はビジターよりやや高め。ホームでの初球ゾーン・高低使い分けの最適化が伸びしろ。同球場に来期から新設される「ホームランウィング(ラッキーゾーン)」による被弾増も警戒。※本塁からフェンスまでの距離が6メートル短縮される。
- 活躍予測:コンディション維持を前提に35〜45セーブ、ERA1点台後半が現実的レンジ。連続タイトル獲得の土台は十分(今季K/9と与四球ペースが維持できれば、同水準のセーブ期待値)。
2025年”ベストピッチング5選” (※登板日順)
- 3月29日 vs. DeNA|1-0でS/横浜スタジアム
開幕カードの極限締め。速球見せ→最後はフォークでくぎ。シーズンの“勝ち筋”を最初に体現。 - 5月7日 vs. DeNA|2-1でS/バンテリンドーム
1点差の王道セーブ。高低差の使い分けでゴロと空振りを両立。球威と制球のバランスが完璧。 - 6月13日 vs. 西武(交流戦)|2-1でS/ベルーナドーム
屋内の湿度・握りの難しさを物ともせず、フォークの落差がキレた。敵地耐性を象徴。 - 9月5日 vs. 巨人|1-0でS/バンテリンドーム
この試合で日本人最長・連続奪三振を更新。高め速球→落ちフォークの“教科書”で二者連続K。 - 9月14日 vs. 阪神|1-0でS/甲子園球場
敵地・大歓声の中での完璧な締め。外高め速球の見逃し→フォークで空振りという型で虎打線を封殺。
