【打撃解説】ソフトバンク・山川穂高の本塁打量産メカニズム──下半身の“ため”とゆるいアッパー

山川がホームランを量産できる理由をざっくり言うと、

「下半身でためて、コンパクトに振って、いつも“ホームランの角度”で強く当てられるから」

です。要素を分解して話しますね。


目次

1. 下半身でしっかり“ため”を作れる体とフォーム

  • 典型的などっしり型の下半身+短めの上半身で、重心がブレにくい体つき。
  • 足を上げるときも体の軸がほとんどズレないので、前に突っ込まずに「ため」を長くキープできる。
  • この「ため」があるから、
    • 球を引きつけてからフルスイングできる
    • 差し込まれにくく、インパクトの瞬間のパワーが最大化される

ざっくり言えば、“パワー系の体を、ちゃんと使えるフォーム”になっているのが大前提です。

2. スイング軌道が最初から“ホームランの角度”

● レベルスイングじゃなく「ゆるいアッパー」

  • 山川は典型的な緩いアッパースイングで、
    バットの通り道が「ボールの軌道と長く重なる」ように振っています。
  • これにより
    • ジャストミートしたときは高い確率で長打/本塁打になる角度(おおよそ20〜30度前後)で飛ぶ
    • 少し芯を外してもスタンドインすることが多い

「アベレージを取りに行く中でたまにホームランが出る」のではなく、
最初から“ホームランの角度”で振りにいっているのが特徴です。

● 打球速度×打球角度の組み合わせがエグい

  • 近年のデータ解析では、山川の打球は
    • 打球速度:おおよそ160km/h前後の強い打球
    • 発射角:20〜30度台に集中
      という“ホームラン最適ゾーン”の組み合わせが多いと分析されています。
  • 要は、「強いフライを量産できるスイング」だから、本数が自然に伸びる。

3. コンパクトなのにフルスイングできるメカニクス

  • テイクバックは小さめで、トップの位置が胸の近くでコンパクト
    それでも
    • 骨盤の回転
    • 上半身のねじれ戻し
      をしっかり使っているので、バットスピードは落ちない
  • 「でかく引かずに、ギュッと速く振る」ので
    • ズレが少ない
    • インコースにも外側にも対応しやすい
      → 結果としてホームランにできる球の幅が広い

4. コース別・ゾーン別の“割り切り”

  • コース別のデータを見ると、
    • 真ん中〜内寄り、高め〜真ん中付近のゾーンで本塁打が集中しており、
    • 苦手なゾーン(低めや遠い外角)はある程度捨てていることが分かります。
  • これはつまり、

「全部をヒットゾーンにする打ち方」ではなく
“ホームランを打てるゾーンだけは絶対に逃さない”打ち方

をしているということ。

5. 球種対応と“タイミングの取り方”のうまさ

● 超スローカーブもスタンドインさせるタイミングコントロール

  • 2024年の日本ハム・山﨑福也の86km/hの超スローカーブを我慢してスタンドインさせた打席では、
    「体が前に行かないように、必死にこらえてからフルスイングした」と本人が語っています。
  • この打席から分かるのは、
    • 変化球を「消す」のではなく、ちゃんと頭に入れた上でタイミングを作れる
    • 前に突っ込まず、最後まで“ホームランの角度”でスイングできるポジションをキープできる

● “飛ばないボール”でもスタンドまで運べる理由

  • 同じインタビューで山川は、
    「ボールは確かに少し飛ばないが、ちゃんと捕まえられればボールが何だろうとホームランにできる」と話しています。
  • 要するに、自分の
    • 打球速度(ミート時のパワー)
    • 角度(スイング軌道)
      に対する自信があるからこそ、環境が変わっても本塁打を量産できる。

6. メンタルと打席思考

  • 本人は、30本を「長距離打者としての最低ライン」と表現していて、
    「悪くてもその数字は打ちたかった」と語っています。
  • このマインドがあるからこそ、
    • 打席で“シングルヒット狙い”に逃げない
    • 自分のスイングを貫き、1本1本を積み上げる

つまりメンタル面でも、“ホームランで結果を出す”ことにブレがない打者です。

まとめ:山川がHRを量産できる理由

整理すると、山川がホームランを量産できるのは:

  1. 下半身の強さ+ブレない軸で、毎回大きな「ため」を作れる
  2. 最初からホームランが出る角度のアッパースイングで振っている
  3. コンパクトなトップからでもフルスイングできるメカニクス
  4. 「全部」ではなく、“自分のHRゾーン”に来た球だけを仕留める割り切り
  5. 超スローカーブを仕留めるレベルのタイミング調整力
  6. 「30本は最低ライン」と言い切る、ホームラン打者としてのメンタル

このあたりが噛み合っているから、
環境やボールが多少変わっても毎年のように“当たり前のように”ホームランを量産できていると考えていいと思います。

参照:山川穂高『怪力と技術が融合した最恐アーチスト弾!2024シーズン “全34弾”まとめ』《THE FEATURE PLAYER》【Supported by プロ野球スピリッツA】

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