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山本由伸の成績(2025)
レギュラーシーズン
- 12勝8敗/防御率2.49/173回2/3/201奪三振/WHIP 0.99(先発30試合)。
- タイトル・表彰:
- NL月間最優秀投手(3–4月)。
- NLサイ・ヤング賞 最終候補(ファイナリスト)
ポストシーズン
- 通算:5勝1敗/防御率1.45/37回1/3/33奪三振(2025ポストシーズン全体の合計)。
- ワールドシリーズ:シリーズMVP受賞。WSでは3勝、防御率約1点台(17回2/3で自責2)、第2戦でWSでは2015年以来の完投勝利、第7戦でも中0日の登板で無失点と決定的な救援に成功。
山本由伸の配球
結論から言うと、「高めフォーシームで見せて、膝下スプリットで仕留める」のが背骨で、状況ごとにカーブ(見せ球/カウント取り)・カッター(芯外し/バックドア)・シンカー(ゴロ誘発)を差し込み、同じ見え方(トンネリング)から分岐させてMLB打者を封じています。
基本設計(通年の傾向)
- 初球〜 even カウント:ゾーンにカーブでストライク拾い or フォーシームで高め見せ球→目線を上に置く。2025年のカーブはストライク取得とCSWに貢献。
- 有利カウント/2ストライク:スプリットを膝下に(空振り or ゴロ)。2025年のスプリットはSwStr%21.2%、使用率も高く「決め球」性能が突出。
- 読みケア:カッターでグラブ側エッジを“ほんの少し”外し芯を外す/シンカーで同一トンネルから手元で落としてゴロ化。25年は両球とも実戦価値(pVAL)がプラス。
打者タイプ別
- 対左:外高めに直球を見せ→外低めスプリットでバットの下を通す。外角バックドアカッターで見せ球→次球スプリットの落差を最大化。ポストシーズンでもこの組み立てで空振り率40%級のゲームを作る試合が報じられました。
- 対右:内角カッターやシンカーで手元を詰まらせ、目線が内に寄ったところで外低めスプリット。高め直球→外スプリットの“上下分断”が軸。
カウント別の狙いどころ(代表例)
- 0-0 / 1-0 / 1-1:甘くしない前提でカーブor高めフォーシーム(見せ球/スト取り)。
- 0-2 / 1-2:スプリットをボールに(膝下に外し、空振りor前ゴロ)。読まれたらカッターでストライクを一度挟んでから再びスプリット。
- 3-2:フォーシームで押すか、“入れる型”スプリットでゾーン下部に落として凡打化。
なぜ効くか(メカ×配球)
- トンネリング:直球とスプリットを同じ腕の振り/出どころから出し、途中まで同一レーン→手前で分岐。見極めを遅らせ、上(直球)/下(スプリット)の二択で外す。
- 配球の厚み:カーブで速度帯を落として“時間”を奪い、カッター/シンカーで横のズレを追加。結果として直球とスプリットがもっと効く。ポストシーズンの完投劇も、この組み合わせの完成度が背景。
配球まとめ
高め直球で上を意識させ、同じ見え方からの“膝下スプリット”で決める。
そこにカーブ(スト取り)×カッター/シンカー(芯外し/ゴロ化)を混ぜて読みを外す——この配球設計でMLB打者を抑えています。数字面ではスプリットの空振り率(21.2%)と使用率の高さが“決め球の主役”であることの確かな裏づけです。
特にスプリットが別格
山本由伸のスプリットが“別格”と言われる所以はこの4つです。
- 球速レンジが速いのに落差が大きい
平均90mph前後の高速帯で投げ込みつつ(年や試合で前後)、打者のバットの下を通す“縦の失速”が強いタイプ。MLB公式も「カーブが美しい一方で最もえげつない球はスプリット」と評しています。 - 空振りを量産(SwStr%が高い)
2025年のスプリットの空振り率(SwStr%)は21.2%。一球で仕留められる“決め球性能”が突出しています(同年の使用率は約25%)。 - フォーシームとの“トンネリング”が優秀
直球と同じ腕の振り・出どころから手前で真下に抜けるため、直球待ちのスイング軌道に対してボトムを外せる=ポップや空振りを誘発。ポストシーズンの分析記事でも直球との組み合わせで特に左打者に有効と指摘されています。 - 被打率が極端に低い“打たれにくい球”
今季途中の報道ベースでも対スプリット被打率.121と“ほぼ打たれない”水準(参考値)。シーズンを通じて最も打者を無力化した球種として言及が続きました。
参照:【ドジャース・山本由伸 前半戦 奪三振集】エースとして19試合に登板しオールスターにも選出された前半戦の投球をプレイバック!MLB2025シーズン
