参照:超一流捕手はココを見る!打者の狙い球の見分け方【キャッチャーズバイブル】
この動画は、古田敦也と谷繁元信という二人の名捕手が、
「相手打者が何を狙っているかをどう見極めているのか」を解説する内容です。
結論から言うと、二人がやっていることは
■ 打者の
・構え
・間合い
・タイミング
・スイングの止め方この「小さな変化」を全部拾って、
“狙いの仮説”を積み上げていく作業
です。
1. 打者の“間”とタイミングで狙い球を読む
1つ目のポイントは「タイミングのズレ方」。
例えば動画内の実際の映像では、
- 1球目
- タイミングが合っておらず、
変化球待ちなのか、そもそもタイミングが掴めていないのか判断がつかない状態。
- タイミングが合っておらず、
- 2球目
- インコース寄りのストレートに対して、
始動が早くなり、しっかり振りにいっている - タイミングの取り方から、
「インコース寄りのストレートを張り始めた」と読める。
- インコース寄りのストレートに対して、
打者は、
- 速い球(150km前後)なら約0.4秒
- 変化球なら0.6秒前後
と、“どのタイミングでスイングを始めるか”を無意識に決めている。
だからキャッチャーは、
「0.4秒で打ちにいっているのか、0.6秒待っているのか」
を見て、
- ストレート狙いか
- 変化球狙いか
を推測しているのだと二人は説明します。
2. 「ボールと打者を同時に見る」捕手の視野
この“タイミング読み”を成立させるために、
二人が語るのが視野の使い方です。
・右目でピッチャー
・左目でバッターを見るくらいのイメージで、
常に“両方を同時に”見ている。
言葉どおりに左右の目を完全に分けているわけではありませんが、
- 正面にはピッチャー
- 少し横には打者
という位置関係の中で、
- ボールの出どころ
- 打者の始動
- スイング軌道
を同時に捉える広い視野を持つことが、
「狙い球を読む」前提になっていると話します。
3. 打者の“構えの違い”が教えてくれること
実際のボールへの反応以外にも、同じ打者の打席ごとの「構えの違い」を見比べながら、
狙いの変化を読み解くこともできます。
■ 足の角度・位置の変化
古田が注目するのは、主に下半身の微妙な変化。
- 右足のつま先の向きが、いつもより内側を向いている
→ 「今日は引っ張りたいのかな?」 - 立ち位置が半歩後ろ・半歩前になっている
→ 「今日は外寄りを長く見たいのか」「前で捉えたいのか」
たとえば、
- ごくノーマルな構え
- 右足の角度がやや内側に入り、引っ張り意識が匂う
- ホーム寄りに一足分前進し、バットを短く持ってコンパクトに
- やや下がり気味に構えて、踏み込みながら外寄りを狙う意識
などといった変化を読み解いていきます。
4. バットの長さ・形状の変化もヒント
構えだけでなく、二人はバットにも目を光らせています。
- グリップをいつもより短く持っている
- 明らかに長いバットに替えてきた
- モデルそのものを変えてきた(重さ・バランスの違うバット)
たとえば、
- ある日急に長いバットを持ってきた
→ 「あ、こいつ振り遅れそうだな」
→ 「それでも長いバットで飛ばしたい意識なんだな」
など、
バットの選択=打者の自己診断と捉えて、
狙い球やコンディションを推測していたと話します。
「バットを短く持った→速球狙い」とは限りませんが、
“何かを変えようとしているサイン”として、
キャッチャーは必ずチェックしているポイントだと言えます。
5. 「インコース待ち」もスイングの止め方で分かる
インコースを狙っているかどうかも、
スイングの途中の身体の動きで分かると二人は言います。
- インコースを待っていて、
→ 実際にインコースに近いボールがきた
→ でもボール球・低めだと判断して“振るのをやめた” - このときの、
「振り出してから止める動き」や「腰の回り方」で、
→ 「あ、今インコースを狙っていたな」と見抜ける。
逆に、
- アウトコース狙いのときは、
→ 目線の置き方や上半身の向きが、外寄りに張り付く
から、
スイング以前の“見る場所”だけでもヒントになると説明します。
6. それでも「全部は当たらない」。だからこそ“蓄積”が大事
動画の終盤で二人は、
「もちろん、全部が全部当たるわけじゃない」
と前置きしたうえで、
- つま先の向き
- 足の位置
- バットの長さ
- グリップの変化
- 間の取り方
- スイングの止め方
こうした小さな違いを“全部見ようとする姿勢”こそが、
名捕手の条件だと語ります。
「キャッチャーはみんな、
ピッチャー・打者・ランナーを同時に見ながら、
小さな変化を必死に拾ってる」
というのが、
この動画全体を通して伝わってくるメッセージです。
また逆に、打者目線ではこれらの動作をうまく使うことで、
相手バッテリーを騙すこともできるかもしれませんね。
