伊藤大海の投球は一言で言うなら、
「ゾーンで勝負してイニングを食える、“気迫型コマンドピッチャー”」
って感じの投手です。
- 150km前後のストレートと多彩な変化球を ストライクゾーンでガンガン勝負できるコントロール
- 毎年イニングをしっかり食う タフさとスタミナ
- マウンドでの 気迫・闘争心が前面に出るタイプ だけど、配球はかなりクレバー
「剛腕タイプ」ってよりは、
球の強さ+制球+メンタルの強さで“試合を作り続けるエース” というイメージですね。
ポイントを分解して説明しますね。
目次
1. ストレートの質と使い方がうまい
● 「速い」だけじゃなくて“強い”ストレート
- MAX150キロ台前半、中盤も出しますが、伊藤の真価は回転の質と伸び感にあります。
- 球速表示以上に「差し込まれている打者」が多く、
→ 高めやインコースで空振り/ファウルを量産できるタイプ。
● 高低をしっかり使ったストレート配球
- インハイ〜ベルト上の真っすぐでファウルを取ってカウント有利にし、
- 低めの変化球で仕留める、という“お手本みたいな投球”をすることが多いです。
- 「見せ球の高め」と「勝負球の低め」をはっきり使い分けられるのが上手いところ。
2. 多彩な変化球とコンビネーション
伊藤はいわゆる「球種が多いだけの器用貧乏」じゃなくて、それぞれ役割がはっきりしているのが強みです。
● スライダー/カットボール系
- 右打者の外角にスライダー(横滑り+少し落ちる)を投げ分けて、ゴロも空振りも取れる球。
- 左打者には、ボール半個分中に入れたカットボール気味の球で“芯を外す”使い方もします。
- ストレートと球速帯が近いので、ストレート待ちの打者のバットを上手く折らせる球でもある。
● フォーク/スプリット系
- 三振を取りにいくときの決め球。特に右打者相手に、外からストライクゾーンに入ってストンと落ちるイメージ。
- ストレートとのトンネル(見え方)が似ているので、高め見せ→低めフォークのコンボが非常に強力。
● カーブ・チェンジアップなどの“緩急球”
- 140キロ台のストレート・130キロ台のスライダーと、
そこから一段ギアを落としたカーブ/チェンジアップ系で「待ちを外す」ことができます。 - とくに2巡目以降、打者が速い球にタイミングを合わせてきたところで
→ 緩い球を混ぜてポップフライやゴロを打たせるのがうまい。
3. ゾーンで勝負できる制球力
● 「四隅にビタビタ」ではなく“ゾーン内のコマンド”
- 伊藤は「全く四球を出さないタイプ」ではないですが、
ボール1個〜半個分の出し入れをゾーン内でできるのが強みです。 - 結果として
- カウントを壊さない(0-2、1-2が多い)
- 打者は常に「ストライクかもしれない」というプレッシャーを感じる
→ ストライク先行で、自分のペースで試合を運びやすい。
● 打者の“嫌がる高さ”に投げ切る
- 低めに集めるのはもちろんですが、
インハイ/真ん中高めに、あえてストライクで投げ切れるのが優秀な点です。 - 多くの投手は“ちょっと高め”を怖がってボールゾーンに外しがちですが、伊藤は
→ 「ここに来たら打ちづらい」という高さに、きっちり投げ込んでファウルを取るタイプ。
4. 打者との駆け引き・投球術
● 初球から度胸よく入れる
- 初球からストレート/スライダーをど真ん中近くに投げ込んでくるケースが多く、
「初球は様子見」という甘さが少ないです。 - これによって、打者は
- 初球から振りにいかないとすぐ追い込まれる
- でも振ると変化球もある
というジレンマを抱えさせられる。
● 打順・状況でギアチェンジができる
- ランナー無しの時はゾーンでどんどん勝負し、
- 得点圏・クリーンナップにはボールになる変化球を増やして凡打/三振を狙うというメリハリがあります。
- 「とにかく完封したい」タイプではなく、
→ 試合全体を俯瞰して“一番失点が少なくなる”投げ方を選んでいる印象です。
5. メンタルとテンポが投球内容を支えている
● 気迫と、良い意味での“図太さ”
- 失点した回のあとでも、スパッと切り替えて次の回を0で抑えられるタイプ。
- マウンドでの表情やリアクションからも分かる通り、
→ 「自分がゲームを支配する」というメンタルが強く、それが配球の攻めの姿勢にも現れています。
● テンポの良さで守備も守らせる
- キャッチャーのサインにうなずいてから投げるまでが速く、
守備陣にとっても守りやすいテンポを作れる投手です。 - 結果として味方のリズムも良くなり、
→ 長いイニングを低失点で投げる“エース的な投球”につながっている。
6. 一言でまとめると
伊藤の投球技術の優れている点は、
- ストレートの質と高低の使い方
- 役割が明確な多彩な変化球とコンビネーション
- ゾーン内での緻密なコマンド(出し入れ)
- 状況に応じた攻め方ができるクレバーさ
- 気迫とテンポの良さで、試合全体を支配できるところ
このあたりが噛み合って、
「見た目はガツガツしているけど、中身はかなり理詰めの投球をするエース」
というのが、伊藤大海という投手の投球術だと思います。
参照:伊藤大海『冷静かつ熱い投球で1年前の借りを返す…8回5安打無失点11奪三振の快投!』《THE FEATURE PLAYER》
